純粋理性批判 byカント

2010年9月8日水曜日 時刻: 21:56
イマヌエル・カント(1724年4月22日 - 1804年2月12日)

[前提知識]
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「人間とは何なのか」という根本的な問題に対して、
純粋理性批判、実践理性批判、判断力批判、の批判三部作を発表した。
※批判=きちんと考える
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純粋理性批判 = 人間はどこまで認識できるか

合理論(デカルト等)と経験論(ロック等)を融合する考えを展開した↓

人間は物を認識していると考えられているが、実際は物を直接に認識することはできない。
生まれつき持っている先験的認識である感性と悟性によって、物を現象として捉える。
(経験がなくても他人と共有して認識できる普遍的な形式)
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<<先験的認識>>
[感性]
空間と時間という形式に従い、物自体を現象として捉える。

[悟性]
感性から得た現象の情報を、カテゴリーで分類して整理する。
※カテゴリー(質・量・様相・関係)
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<<経験によって身につけていく認識>>
共通に整理された現象の情報(先験的認識)が、
所属する文化や個々人の経験などにより認識が異なってくる。


先験的な部分と経験による部分で現象を認識しても、
神の存在や死後の世界など、共通する概念のない事柄は現象として捉えることができず、
理性で推論することしかできない。
しかし、理性での推論は必ず、二律背反(アンチノミー)に陥る。
二律背反 = 互いに矛盾した論理が同じ根拠から生じて反論できない状態

現象として捉えることのできないものを認識できないことが、
人間の認識の限界なのである。

人間はどこまで認識することができるのか → 人間の認識には限界がある。


※その後、道徳や神の存在の問題を、実践理性批判、判断力批判、で考察していった。
 


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