自由論 by J.S.ミル

2010年9月8日水曜日 時刻: 23:52
ジョン・スチュアート・ミル(1806年5月20日 - 1873年5月8日)

市民的・社会的自由を守るために、
社会が個人に対して行使すべき権力の本質と限界について論じる。

「個人の自由と個性が豊かな社会をつくる」

人間が幸福を実現するためには、個人の自由は最大限尊重されなければならない。
それが国家の発展につながる。

[個人の自由について]
規制が多く自由ではない状態では、自分の考えや行動が制限される。
そうなると、自分で考えたり、相手と話し合ったりすることができず、個性のない人間が育つ。
個性の中には、なまけや癖やうぬぼれなどの欠点もあるが、それも個性の一部である。

個性(思想・嗜好・職業・良心など) = 自由な余地があってこそ発展できる。
個人の個性を最大限尊重するために、社会は個人の選択や行動を規制してはいけない。
誰かの行為が他人の利益を害する場合だけ、法や道徳(世論)で行為を規制する必要がある。

各人の個性が発展し多様な国民が創出される = 多様な思想を取り入れることができる。

それによって、これまで試行的・暫定的だった真理や知識にも、対立する思想や少数派が生まれてくる。
しかしそれは、真理や知識の改善や新発見につながっていく。

社会の権力を制限する(規制や干渉をゆるめる) =
個性豊かな人間が育つような環境をつくる = 豊かな社会・国家を形成していく。
 

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