方法序説 byデカルト

2010年9月5日日曜日 時刻: 23:44
ルネ・デカルト(1596年3月31日 - 1650年2月11日)

物事を正しく判断し、真偽を区別する能力は万人平等である。
(良識・理性 = 万人に最も公平に分配されてい平等なもの)

しかし、一つの事柄に一つの真理しかないはずなのに、
さまざまな意見があり議論が尽きないのは、良識を働かせる方法が問題である。

自身が方法を発見したやり方を読者に示し、
従うかどうかは読者の自由であると本書を著した。

書物ではなく、実体験を通じて自分自身のうちに見出される学問が大切。
その実現のために自分が守るべき規則を四つ定めた。
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(1)証明性の規則
確実に真と自分が認めたもの以外は真としない

(2)分析・分割の規則
問題を小さく分けて吟味する

(3)総合の規則
思想を単純なものから複雑なもへと導く

(4)枚挙の規則
完全な枚挙と全体にわたる通覧をあらゆる場面で行う。
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しかし、↑これらを守り、新しい学問をつくるにしても、
理論的に未決定の間も人間(の行動)は決定を迫られることになる。
そこで大きく四つの仮の指針を「暫定的な道徳」として決め、
それに基づいて自分自身の行動を決めることにした
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(1)宗教を信仰し、法律と習慣と、極端な意見に偏らないよう、
分別ある人の最も穏健な意見に従う。

(2)自分の行動を決定したら、たとえ疑わしくても毅然として行動する。

(3)運命や世界の秩序を変えようとせず、自分の欲望を変え、
自分自身に打ち勝つことに努める。

(4)全体の結論として、さまざまな職業のうち、最善のものを選ぶ。
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デカルトにとって最善の職業は、真理を探究すること。

真理というものを取り扱うにあたって、その本質から逆に考え、
疑い得るものをすべて偽とする。(方法的懐疑によって考察)
感覚、神、すべてのものをいったん疑って否定しても、
否定する自分自身の存在だけは否定できないという絶対確実な真理を発見。
「我思う、ゆえに我あり」

大陸合理論を展開(演繹的に導き出される他の真理の連鎖を提示)
神の存在の保証、人が生まれながらに持つ生得観念の保証をもとに自然学の大網などを示す。


*本書から引用された有名な言葉:
「我思う、ゆえに我あり]

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