ツァラトゥストラはかく語りき byニーチェ

2010年9月9日木曜日 時刻: 22:04
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(1844年10月15日 - 1900年8月25日)

神に代わる理想の人間像「超人」を描いた。

[ニーチェ以前の伝統的な思想]
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人々は、神などの超越的価値を信仰
→ 神は「いる」

哲学者は、主張こそ異なるが、真理に達することが目標ということは共通
→ 真理は「ある」
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そのため↓
「自分は不幸だが、最後の審判で救われる」と人々は信じ、
「自分が失敗したのではなく、他人が真理を理解していないだけ」と哲学者は考えた。

そうなると、失敗した者が成功した者をねたむ(ルサンチマン)ようになり、
人々が今の生き方を否定するようになった。

「神は死んだ」
神・真理・イデアなど、これまでの社会の生きる土台は本当は存在しなかった。

絶対的なものが何もない = ニヒリズム

人々は、土台を失い、危機的な状況に陥ってしまった。

ニヒリズムの究極の形式 = 「永劫回帰」に陥る

「永劫回帰」
歴史に目的や方向があることを否定
→全ての存在が何度も同じ順番で繰り返される。
→失敗も成功も、全く同じ人生が繰り返される。

永劫回帰である以上、失敗も繰り返されるため、人々は辛く苦しくとも、
現実から目を背けず、ニヒリズムを克服しなければならない。

現実のすべてを肯定し(運命愛)、自分自身に誠実で力強く生きることが大切。

↑そのためには↓

自分自身をより成長させようとする「力への意志」が必要となる。

「超人」= 主人公ツァラトゥストラ
神や真理など従来の価値に代わり、力への意志を体現した人間の超克された姿。


*本書から引用された有名な言葉:
「神は死んだ」
 

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