リヴァイアサン byホッブス

2010年9月7日火曜日 時刻: 15:33
トーマス・ホッブズ(1588年4月5日 - 1679年12月4日)

国家=契約によって造り出されたもの=巨大な力をもった怪物(リヴァイアサン)。

人間の生活に法や国家の規則がないとき = 自然状態。

人間は自分自身の生命を保持する権利を自然権として有している。
自然状態の中で生き抜いていくためには、どんなことをしても自分を守らなければならず、
人間同士は対立することになる。

自然状態 = 万人が万人に対して敵意を持つ闘争状態。

自然状態が続くと、人間も快適で死の恐怖もない生活を望むようになる。
危険にさらされ、平和でない自然状態を回避するため、理性的に話し合うようになる。
(人間は最初から完成された存在ではなく、動物的な存在から理性的な段階へと発展していった)

自然状態から平和な社会状態に移行するため、
個々の力を超越する存在を創出することで解決を試みた。↓

[コモンウェルス]
あらゆる権力や意志が全体としての合意となるように、絶対的な権力を有し、
一人の人物または合議体として存在する。
統一された人格を持つ人工的人間を創出し主催者にする = 国家 = 政治体。

すべての人間は一切の権利を譲渡する社会契約を結ぶ代わりに、
平和と自己防衛の実現をコモンウェルスに求める。

絶対的な権力を得たコモンウェルスは、人民を保護するために、
自己保存のためならば何をしてもよいという自然権を制限するためルールの制定が必要になった。
そこから、人間に対して永遠普遍的な法である自然法が導き出され、
平和な市民国家が誕生していった。


※リヴァイアサン = 旧約聖書のヨブ記に登場する巨大な海の怪物。
※絶対的権力を持つ主導者 = 絶対王政の容認。
 近代民主主義の礎として影響を与えた。




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